徒然ゲーム語り
クリアしたゲームの感想をきままに綴っております。恋愛シュミレーションが多くなるかも?

ネタバレを考慮しておりません。
未攻略の方、要注意です!

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 [3]   PS2「水の旋律」(KID)
 
―私の中に刻まれた、それは切ない水の記憶―
 
ジャンル:恋愛シュミレーション
恋愛攻略対象キャラ:7人
キャラクターデザイン:ひだかなみ
OP:「ASK」/JUST(斎賀みつき)
ED:「Chapter」/JUST(斎賀みつき)
 
<ストーリー>
主人公・白石 陽菜には、遠い、遠い夏の記憶がある。
あれは、6歳の夏。引越しを前に、街を離れるのが嫌で泣いていた陽菜に、その子はにっこり笑ってこう言った。
 
こうすれば、だいじょうぶなんだよ。
こうして、ゆびとゆびをあわせれば、
……そうしたら、ずっと、ずっと、いっしょだからね。
 
その晩からひどく熱が出た陽菜は、そのままこの街を去った。
 
けれど、いつからだっただろう。陽菜に悲しいことがある度に、雨が降るようになり、そしていつも誰かが、見守っている気がするようになったのは。
 
10年後。陽菜は父の海外赴任をきっかけに、懐かしい街に戻ってくることになったのだが――。
 
<感想>
キャラデザと世界観が発売前から、堪らなく気になり、初回版を予約して購入しました。初めは井上さんか、子安さんがあててるキャラを好きになるかな、と思っていたんですが、意外や意外。何と、プレイしてみて1番の好きキャラは哲生でした。(だって、面白すぎるよ、哲生…!)
 
八百比丘尼に纏わる伝説。その比丘尼を祖とするが故に、過酷な運命を背負った九艘と一謡、二つの種族。八百比丘尼に愛された一族と、そうでなかった一族。両者の間の深い因縁と、それに巻き込まれていく主人公・陽菜。
 
切なく、シリアスな物語に、はまってしまった作品です。しかし、何より大きかったのは、ヒロインの陽菜ちゃんが可愛かったことでしょうか…。私の場合、ヒロインを個として愛せるかどうかで、そのゲームにはまれるかはまれないかが大きい気がします。
 
世界観がややこしいのですもう少し詳しく説明をしますと…。
 
人魚の血肉を食し、不老不死の体を手に入れたと言われている八百比丘尼(やおびくに)。彼女を始祖とする九艘(くそう)一謡(いちよう)の二つの一族。
九艘のもつ力はより、始祖に近く、300年近くの命を持ち、病気もせず、怪我をしても直ぐになおります。
対する一謡の一族は、寿命は常人よりは少しは長いものの、病気も、怪我もする「人」に近い一族です。
どちらの一族にも共通するのは、何らかの不思議な力を持っているということ。
 
主人公、陽菜はどちらの一族とも関係のない、ごく普通の少女でした。しかし、幼い頃仲良くなった少年に、「割血(かっけつ)」の儀式をされたことにより、本人には自覚がないままに、「天泣の力(てんきゅうのちから)」という、天気を自在に操る能力を身につけてしまいました。それは、始祖である、八百比丘尼のみが持っていたとされる強い力です。
 
事の重大さも分からないまま、幼い2人が交わした何気ない「ずっと一緒にいられる約束」は、実は九艘の一族のみが行なえる、「血を与えた者を、同じ九艘の仲間にすることのできる儀式」だったのです。
 
九艘の一族は、その事実を知りながらも、陽菜がこのまま、力に目覚めることなく平凡な人生を送るなら、見過ごすつもりでいました。
 
しかし、高校生になった陽菜は少しずつその力に目覚めていきます。
そこから、二つの一族の争いに、陽菜は巻き込まれていくことになるのですが…。
 
以下、キャラ個別ルート感想です。激しくネタバレ要注意!
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【桐原 拓哉】(CV.子安 武人)
 
「・・・俺はお前に誓う。この命ある限り、お前と一緒に生きていく」
 
●陽菜と同じ高校に通う、一つ年上の先輩。九艘の一族の人間で、「グ風(ぐふう)の力」を持ちます。
ストーリーが進むにつれ、陽菜に「割血」の儀式をおこなった張本人であることがわかります。拓也は、知らなかったとはいえ、ただの人間であった陽菜を九艘の一族にしてしまった責任感をずっと抱き続けていたようです。
長い寿命をもつ、九艘の人間ですが、まだ17年しか生きていないため、「年相応の男の子」らしさが前面に出てて、プレイしていて非常に可愛らしく感じました。いきがっているけど、甘いものが実は大好きってとこも良いですね。
そして意外にお兄ちゃんっ子?
 
「部屋までおくってくれないんですか?」
「部屋までおくったら、何かするぞ」
「何かって…」
 
↑この会話も青くてよし!
しかし、結局何もしないで引いちゃうところがまた可愛いですなあv
EDもラブラブですv
拓也のドキドキ同棲のお誘いです。
くっ、何この可愛いカップル!
 
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【桐原 貴人】(CV.井上 和彦)
 
「……君に生きていて欲しい。死なないでくれ」
 
●陽菜の通う高校の教員で、九艘の一族。相手の力を無効化する「神凪(かんなぎ)の力」の持ち主。常に沈着冷静で排他的。
ストーリーが進むにつれ、彼は長い命を持つ、九艘の運命から逃れたがっていることが分かります。というのも、かつて人間を恋人にした彼は、ともに長い時間を生きるため、恋人を「割血」の儀式で九艘の一族に迎えたのですが、ただの人間であった恋人はその長すぎる寿命に疲れ果て、自ら命を絶ったという経緯があります。
それからずっと、眠れない体になってしまった貴人。
そんな彼が過去の痛みを乗りこえて、もう一度大切なものをつくる過程がすごく切なくて。
哲生も好きですが貴人もかなり好きなキャラです。
「…バカだな…。泣くな…。」
という、井上さんのかすれ声ボイスが切なくて胸を鷲づかみにされました…っ!(井上さんのボイスはそれだけで凶器だと思う)
 
…しかし、九艘は寿命が陽菜と同じだけ長いとあって、それに関する悲壮感がEDに漂っていないのでほっとします。
 
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【加々良 愁一】(CV.森田 成一)
 
「どうして君が、こんな風に苦しまなければならない?なぜ、陽菜に割血した人物は名乗り出てその責任を取ろうとしない!?」
 
●一謡の一族。当主の息子で、次期当主。相手の記憶の一部を抹消する「忘却謡(わすれのうた)」の力の持ち主。一言で言うとセレブリティ〜。生徒会室を我が物にして午後から優雅なティータイムをされていらっしゃる姿が印象的(笑)
 
カリスマ的で、人を惹きつける魅力を持つ反面、わがままなきらいも。(説明書より)次期当主としての重圧を感じる一方で、九艘と少しでも歩み寄れる未来を模索しています。ピアノが得意。(プロ並らしい)
女性の扱いはスマートで、陽菜にも常に紳士的に接してくれます。
 
EDでは、新たな当主として歩み出す、愁一ですが、まだまだ一謡の中には、九艘への敵対心を持っている者も多い様子。彼との恋も、寿命の壁が立ちふさがっていますが、ソレより以前に、一謡当主と九艘の恋…ということで、非常に障害が多そうな感じがします。…でも、ちゃんとラブラブですv
EDでは、大学生になった陽菜ちゃんに同棲のお誘いv…しかし、その場合、愁一と一緒に住んでいたはずの明月はどうするのか気になります。
まさか3人で住むんじゃないよね!?(ドキドキ)
 
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【明月 圭】(CV.遠近 孝一)
 
「こうしてあなたが手の届くところにいるというのに、私の心は、もっと側に……あなたを、私の腕の中にと、騒ぎ出すのです」
 
●一謡の一族。鳳凰の太刀をもつ、愁一付きのハンターです。実直・堅実・真面目。相手を一時的に動けなくする、「呪縛謡(しばりのうた)」を持っています。太刀を使って人を傷つけることを恐れており、自身が主人となる限り、明月には決して太刀を使わせたりしないと約束をしてくれた愁一のことを慕っています。(変な意味でなく)
 
恋人状態になってからの主人公とのお互いの呼び名が「陽菜さん」「圭さん」なのが非常に可愛いvvそしてお互いに敬語で話すカップルって…v
 
そしてEDは主人公を追いかけて転校してくるというラブっぷり。
でも、彼も一謡の一族だけあって、寿命との違いに、EDもラブなのに、どこかも切ない感じが漂っています。
 
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【片瀬 哲生】(CV.檜山 修之)
 
「俺が死んだ後も、お前はずっと今の姿のまま生き続けるかもしれない。それでも、自分からは命を絶たないと約束できるか?」
 
●一隠しキャラ的扱いです。一応。全然隠れてないけどね!
人や動物を催眠状態にし、自在に操ることのできる「傀儡謡(くぐつのうた)」の力の持ち主。一謡当主を守る「ハンター」でもあります。哲生の持つ太刀は「双龍の太刀」といい、母親から譲り受けたもの。
母親亡き後、唯一の肉親だった妹を守れず、病で亡くしたことから、長すぎる九艘の生に憎しみのようなものを抱いています。
ちなみに前半でのBAD ENDはほぼ9割方この人のせいです(笑)
油断していると、すぐに哲生の操る犬に殺されます。
そのくせ哲生ルートに入ったら発生するこの会話↓
 
「オレが、犬や人を使ってお前を襲わせたことは知ってるな?」
「う、うん。あのときはすごく怖かった。」
「…わるかった。でも、やりたくてやってたわけじゃねーんだがな」
 
嘘付け!!!殺る気満々だったくせに!!
白々しい、白々しいよ、哲生!(笑)
でもそんな哲生が好き!
 
こちらもED後はラブラブv
何だよ、一回り年下の彼女と無邪気に雪合戦する29歳とか!(可愛いすぎる!)
一謡サイドとの恋愛は、寿命の差がこれから先もずっとつきまとうわけですが哲生が死んだ後も、きっと強く生きていくから、最期の日には、きっと笑っていてと約束をお願いする陽菜が健気で愛しいです…。
 
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【新野 憲吾】(CV.鈴村 健一)
 
「オレは、何があっても一生お前の側にいる。絶対だ」
 
●攻略キャラの中で唯一、本当に九艘とも一謡とも関係のない人物。陽菜の幼馴染で、小さい頃から陽菜が大好き。(初恋の相手らしい)彼女を中心に世界が回っている(説明書より)。一言で言うと、ワンコキャラ。陽菜を見つけると、「陽菜〜!」と言いながら駆け寄ってきます(笑)
彼のシナリオでは、一族に関わらないようにという貴人との取引によって、愁一によって、陽菜に関する記憶を消されてしまいます。愁一の力はどこで出番があるんだと思ったら、こんなところであったことにびっくりしました(笑)
 
彼のシナリオでは、血が適合しなかった場合死が待っていることを知った上で、陽菜の血を受けることを決意します。人ではない者として、それでも人の世界で暮らすことを決めた二人。
 
EDは仁美の結婚式。親友の結婚を見届けたら、街を出て行って、新しい暮らしを始めることをずっと前から決めていた、といいます。長い寿命を持つ二人は、同じ場所にずっとは留まることができないから。
 
同じ寿命を持つことができたといっても、やっぱりどこか、切ないですね…。
 
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【手塚 京輔】(CV.谷山 紀章)
 
【キャラ語り準備中】
update:
2008/11/30



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